6月 コマツナギ

コマツナギは、日当たりの良い、河原、原野などに生える草本状の小型の低木。根は硬くて丈夫であり、幹は高さ60㎝~90㎝ぐらいになる。和名は「駒繋ぎ」という意味で、根茎が丈夫で馬をつなぎとめることができるという説や、葉が馬の好物であり、馬がこの木から離れなくなるためとの説がある。乾燥した土地を好むので、河川の砂州などで多く繁茂していた。46年前の多摩川の堤防決壊事件以降、蛇行して砂州がある川の水を、まっすぐ海へ流す河川工事が全国的に行われた。砂州を繁殖地としていたコマツナギ、ミヤコグサ、カワラケツメイの繁殖地が減り、それらを食草としていたミヤマシジミ、シルビアシジミ、ツマグロキチョウなどのチョウは、いずれも絶滅危惧種となってしまった。