7月 ツリガネニンジン(釣鐘人参)キキョウ科

花が釣鐘形で、根が朝鮮人参に似ていることからの名前。草原や草刈りなどの管理された河川堤防など、日当たりの良い草地に自生。玉川上水の護岸には、上水が草原に開削された時の遺存植物として、現在でも多く自生している。花時は本種であることが分るが、花がない時期は、葉の形や大きさ、葉序が株によって大きく異なるものがあり、混乱させられる。変種も多く、中国・九州地方ではサイヨウシャジン、中部地方以北の高山植物ハクサンシャジン、四国蛇紋岩地域のオトメシャジンなどがある。根を煎じたものは健胃、鎮咳に効能ありとされ、山菜として「山でうまいはオケラにトトキ、里でうまいはウリ、ナスビ、嫁に食わすは惜しうござる」と長野県の俚謡で歌われている。だが、それほど美味いものではない。山村の食の貧しさを期せずして表している。