日本には、夏から秋に開花する花が少ないため、昔はコスモス(オオハルシャギク、秋桜、Cosmos bipinnatus)や、ジャノメソウ(ハルシャギク、Coreopsis tinctoria)が良く植えられた。ジャノメ ソウは、花の色は中心が濃紅色で、周辺が黄色の蛇の目模様をしており、夏空の下では暑苦しくさえ感じる花だった。道路際や線路際など、どこでも野生化して群がり咲いていた。しかし、近年ではその姿を見ることが極めて少なくなった。とって代わるように市街地では、現在オレンジ色で八重咲きのキバナコスモス(Cosmos sulphureus)が大きな顔をしている。以前は一重咲きの黄色い花で、花弁も小さめだったので、センダングサの改良種?程度の認識だった。だが、現在では、オレンジ色の八重咲で、花も一回り大きい改良品種となり、市内各所で植えられ、いやでも目につくようになった。繁殖力も強く、場所によっては自然 繁殖・野生化している。センダングサやシロノセンダングサが生えると、ヒトは引き抜いて捨て去るが、キバナコスモスは咲くがまま、繁殖するがままにして引き抜こうとはしない。美人はトクだなァの感がある。