6月の生きもの アカボシゴマダラ

40年前の夏、北京郊外の香山公園にて、梢の先を滑空する姿を見かけた蝶だ。ゴマダラチョウにしては大きくて赤い斑紋があるなと、差異を記憶している。今では関東一円に分布し武蔵野市でもよく見られる蝶となった。恐らく蝶マニアが日本で繁殖させたのだろう。在来種のゴマダラチョウよりも越冬幼虫は春早く冬眠から醒め、芽吹いたばかりの食草のエノキの若芽を貪り食い、あとから目覚めた在来種には、若葉が残されていない。2017年11月特定外来生物に指定され、飼育・販売・運搬等が禁止された。観察園では今年、園内に飛来したアカボシゴマダラを7匹捕殺した。