12月 クリスマス・ホーリー(ヒイラギモチ) モチノキ科

 日本で節分の時に魔物や災難を避ける魔よけに使われたヒイラギ(柊)は、モクセイ科の植物で、常緑で、冬に暗紫色の実をつけ、葉に刺がある。一方、クリスマス・リースなどを飾る赤い実のヒイラギは、科が異なる全く別の植物だ。

 西欧ではモチノキ科で、ヨーロッパ西部・南部、アフリカ北西部原産の、セイヨウヒイラギ(Ilex aquifolium,European Holly)が使われ、日本ではその代替として、中国東北部・朝鮮半島原産のシナヒイラギ(Illex cornuta,Chinese Holly、ヒイラギモチ)が使われている。

 モチノキ科の植物は、冬にモチノキのほか、ソヨゴ、タラヨウ、ナナミノキ、アオハダ、など赤い実をつけるものが多い。ヒイラギの実の代わりに飾りとしてこれらの実を使ってもよいのではないかと思うのだが・・・・。

 セイヨウヒイラギは、①常緑で、②冬に赤い実をつけ、③刺のある葉を持つところから、古い時代のケルト人の祭司(ドルイド)は、魔力をもつ聖木と崇めていたが、その習慣がキリスト教にも伝えられ、クリスマスには欠かせない飾りとなったようだ。

 日本の節分のヒイラギは、鬼の目を潰す役目として魔力をもつと考えられていた。遠く離れた国ではあるが、同じような発想に興味が湧く。都市伝説の日本民族はユダヤ人(古代イスラエル人)が祖先であるという「日ユ同祖論」が、眠気と同時に、思い浮かんできた・・・・。少し、寝酒を飲みすぎたかな。