明治初期に渡来したブラジルなど南米原産の落葉樹。沖縄県の県木のデイゴ(梯梧)とは別種。刺のある新枝の先端に、長い花茎を出してブラシ状に花が咲く。フジなどマメ科の花は、旗弁と呼ばれる花弁が上向きにでて、雄しべや雌しべを包んだ竜骨弁を翼弁が挟んだ形で下に出ている。虫が翼弁にとまり、旗弁の奥の蜜腺にたどり着くと竜骨弁から雄しべと雌蕊が飛び出し、葯と柱頭が虫の腹につく。アメリカデイゴは、花が反転して旗弁が下に出て、竜骨弁が上になり、葯と柱頭は虫の背中につく。日本と地球の反対側のブラジルでは、花も反転するのだろうかねぇ?
6月の植物 キバナノヤマオダマキの花
6月の植物 ホタルブクロの花
6月の植物 ノアザミのたね
6月の植物 モナルダ(タイマツバナ)の花
6月の植物 シチダンカ(七段花)の花
6月の植物 コガクウツギの花
6月の植物 アマチャの花
5月 サラサウツギ
卯の花の名で知られるウツギの八重咲き品種で、白い花弁ばかりのものをシロバナヤエウツギと呼び、外側の花弁が美しい淡紅紫色で内側の花弁が白色のものをサラサウツギと呼ぶ。沢山の蕾から一斉に花が咲くので、大変華やかであるが、恥じらいが感じられる初々しさもあるので、女子高生の団体に出会ったような印象を受ける。だが、枝には粘りがあり丈夫なため、タンスなどの木釘に使われたことを考えると、幻想は儚く消えてしまう。
5月の花 カシワバアジサイ
北米南東部のルイジアナ、テネシー、ノースカロライナ、サウスカロライナ、アラバマ、フロリダ州が原産で、落葉樹林の渓谷や河川の流域などに自生する。同じくアメリカ原産のアジサイである「アナベル」とともに、近年人気が出てきた。花のように見える部分は、ガクが大きく発達した「装飾花」と呼ばれるもので、装飾花は時間の経過とともにピンク色に染まっていく。装飾花はアナベルと同様に散らずに長く残る。しかし、剪定せずに長く枝に残しておくと、秋に花芽ができるので、冬に枝を切ると花芽を切ってしまうことになる。カシワバアジサイは、アジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイと同様に、花後の7月までに花から2~3節下の脇芽が出ている上で剪定をすることが必要。一方、アナベルは、ノリウツギと同様に4月以降、新芽から花芽ができるので、冬までに剪定をしておけばよい。同じアジサイ科でも花芽ができる時期が異なるので、花後の剪定時期に注意が必要。